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戦時中の食生活(11)

引き続き皆さんからお寄せいただきました体験をご紹介します。

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(11)食べられる野草

戦争中『食べられる野草』が出版されベストセラーになり、私も買って読んだこ
とがあります。農村地帯でしたので探せばいくらでも「食べられる野草」はありま
した。しかし、それぞれの地方には昔からの食習慣があり、見向きもされないもの
がいくらでもありました。

 例えば嫌がられる雑草、葛の根から澱粉がとれますが、分かっていてもそんな手
間暇かけることはしませんでした。ドングリは栃の実同様アク抜きに手間がかかり
ますが、集めて「供出」はしましたが食用にはしませんでした。ただし同級生の朝
鮮人家族はドングリを調理し食していました。今でも韓国料理にはドングリを素材
としたものがあります。

 私の家は牛を飼っていましたが、牛は本能的に毒になる草は食べませんし、好き
嫌いもあります。毒になる草は極めて限られ、人間には堅いとか食べにくいことを
除けば、殆どの山野草はアクをとれば食べられます。(春先ならアクをとらず、そ
のまま食べられることもあります)昔の大飢饉のときに庶民がどんなものを食べた
かを考えると、まだまだ考えが足りなかったとも言えます。また、毒草も処方によ
って薬用になることなど、いわゆる民間療法として昔の人はよく知っていました。

 食料増産にも精を出しました。一番力を入れたのは薩摩芋とカボチャ栽培です。
学校の運動場三分の二は開墾して薩摩芋畑となりました。少年団活動では区長と
交渉し、あまり使わない区道を少年団農園にしました。途中、疎開児童がきたので、
半分は譲り、彼らは慣れぬ手つきで作物作りに励みました。食糧難の時代ですから
河川敷や空き地を開墾してもうるさく言われませんでした。全国的にもそうだった
と思います。カボチャなんか直径30センチもあれば充分で、堤防などにつるを這
わせればいいわけです。

 薩摩芋栽培も戦争中に一気に広がったといいでしょう。私の地方でもこの栽培習
慣はなかったのですが、苗床作り講習会があるなど見様見真似で実験しました。苗
をさして根がでるまでが勝負で、あとは日照り続きでも薩摩芋はどんどん成長し、
比較的つくりやすい作物でした。

 動物タンパクでは多産系のウサギでした。交尾から飼育、とさつ解体皮剥などす
べては子どもの仕事でした。冬期の毛皮は軍への供出がありました。地方によって
蛇を食べる習慣もあったようですが、やはり動物タンパク源はウサギでした。
 豆粕の話しがありましたが、当初は円盤状のものを斧で砕いて水につけ柔らくし
て牛の飼料としました。一般配給になったのはバラ状の豆粕です。豆粕、大豆、お
から、大根、薩摩芋など何でもご飯に混ぜ増量したり、雑炊にしました。

 親戚はみな農家でしたので、ともかく色々混ぜてたべましたが、都会では混ぜる
野草すらなかったので大変だったと思います。家は学校近くでしたので、昼食は食
べに帰りました。弁当持ちの児童には、みんなで採取したイナゴなどみそ汁の実に
したものが出ましたが、ささやかなる給食です。学校のお茶はすべてヤマで採取し
た藤の葉のお茶でした。

 炭焼きや伐採など山仕事は弁当持ちでしたが、雑炊を持って行くわけにいかず、
色々混ぜものめしだったと思います。親は色々気遣いしたとはおもいますが、とも
かくみんなよく働きよく食べました。
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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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