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戦災孤児

横浜の中華料理店主を殺害した、65歳の被告に無期懲役の判決が下さ
れました。死刑の求刑に対し、裁判長は情状酌量の余地ありとして無
期懲役の判決を下したのですが、戦災孤児としての被告の不遇な成育
暦にも言及しました。

戦災孤児といえば、以前MLで次のように書いたことがあります。
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終戦翌年、旧制中学1年生のときだったと思いますが、神戸・三宮へ
映画を見に行ったことがあります。「三宮では浮浪児にたかられるぞ」
ということを聞いていましたので、用心していましたが、ある人通り
の少ない所を歩いていますと、向うからそれらしい少年が二人歩いて
きました。

もしたかられたら、帰りの電車賃以外のお金を全部あげようと考えつ
つ、ドキドキしながら近づくと、二人はこちらを見てにゃっと笑った
だけで何事もなくすれ違いました。内心ホッとしながらも、何となく
切ない思いをしたことを思い出しました。

あの少年たちも、今は古希を迎えたことでしょう。幸せな老後を送っ
ておられることを祈るばかりです。
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上記の被告は、残念ながらこの祈りに反し、不幸な老後を送っている
ようです。もちろん65歳にもなるのですから、それは本人の責任でし
ょうし、犯した罪は憎むべきですが、同世代の一人として、戦災孤児
としての不遇の成育歴にも言及した裁判長を評価したいと思います。

今は幸い戦争はありませんが、毎年交通事故で数千人が亡くなり、そ
れによって一家の大黒柱を失った遺児も少なくありません。しかしそ
ういう場合も、多くの補償金や保険金が支払われ、またひき逃げ事故
の場合などは育成給付金が支払われる社会的な制度もあります。

それに比べれば戦災孤児の場合は、余りにも理不尽ですが、当時は国
も世間も同情はしても、充分な面倒を見る余裕はありませんでした。
当時のわれわれはお互い誰しも戦争によって大きな被害を受けたので
す。すべては戦争のせいです。

私たちが、そして日本国ができる戦争孤児たちへのせめてもの償いは、
、「二度と戦争をしない平和を守ること」だと思います。
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コメント

引揚孤児はとかく防御本能が高いことを内に秘めています。草を食み、泥をすすり、死ねずに生きてしまった。両親が亡くなった地で同じように死ぬことができたならば、と考えることもしばしばです。しかし、それは、孤児だからではなく日常懸命に生きている人のなかにもある現実でもあります。
それでも人は己をかばい、進んでいくのです。ただ、たどりついた先に絶望しかないと自分が判断したとき、希望が見出せない時、それまで、自分の人生の中に根ざしていた、死への願望が頭を持ち上げるのです。それに打ち勝つには、いろいろな意味での努力を捨てないことです。戦災孤児は死を毎日意識してます。かといって死を選ぶことは少ないのではないでしょうか。それは、親の保護下にある同年齢の人たちを羨ましいと思う反面、自分には逃げ込む場所も口実もないからです。生きるしかないと言うことを骨の髄まで、あるいは生きなければという本能ともいう意識があるからです。現実の、捨て子、もらわれっ子、養子といった社会差別に抗することはできないのです。生きることが生きる証しなのです。家庭を持ち、孫を得ても、幸せ感で一杯にならない。
その嬉しさはあっても、自分を納得させても抜けられない。まだまだ書けますが、このへんで。私は二歳の時に中国で両親を失いました。どうやって、この国に帰ってきたのかも分かりません。自分が自分であることの証明は叔父に似ているという一点しか有りません。日常の忙しさに負けて真実を探れないまま死を迎えることになるでしょう。64歳になります.

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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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