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不戦時代におけるテロとの戦争

今日の産経新聞のコラム「正論」に、「新、戦争論」の著者・伊藤
憲一氏が「テロとの戦争」について書いています。

< 私は、1945年までの人類史を「戦争時代」と呼び、その後の
「冷戦時代(熱戦のない時代)」あるいは冷戦終焉(しゅうえん)後
の「不戦時代(戦争のない時代)」から区別すべきであると主張して
いる。くわしくは、拙著『新・戦争論』(新潮新書)を参照ありたい。
しかし、そこでいう「不戦時代」とは「平和な時代」という意味では
まったくない。「戦争に代わって紛争が世界の平和を脅かす時代」と
いう意味である。「戦争」がなくなり、「軍隊」の任務が「警察」化
する時代だとも言える。>
「【正論】日本国際フォーラム理事長・伊藤憲一 「テロとの戦争」
の何が誤りか


私もかねてから経済がグローバル化した今日、国家間の戦争は起こり
えない時代に入ったと主張してきました。しかし一方で経済のグロー
バル化は、国内外の格差を拡大、先鋭化し、テロや紛争を激化させる
という負の面も持っています。そういう意味で、上記の伊藤氏の考え
は「正論」と考えます。

伊藤氏はさらに、ブッシュ大統領はテロとの「紛争」をテロとの「戦
争」とまったく逆の判断をしてしまったと述べています。その結果イ
ラク戦争は失敗に終わりました。軍事力では抜きん出ているアメリカ
ですが、ベトナム戦争以降、その軍事力で真に勝利したことがあるで
しょうか?

オバマ政権の誕生で、やっとその非に気づいたのか、その外交政策の
スタンスを軍事力からスマートパワーにチェンジしようとしています。
世界の超軍事大国であるアメリカでも、軍事力では支配できない時代
です。

それなのに、田母神氏のようにいまだに19世紀的な「砲艦外交」を信
奉する人たちがいます。しかし21世紀の外交では、軍事力より経済力
のほうがずっとものをいうと思うのです。

なお伊藤氏は後段で、テロとの闘いは「全人類的な闘いとなるであろ
う」と言っていますが、この闘いもけっして武力だけでは完全に解決
できるものではないでしょう。

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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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