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指導者と意思決定責任

ちょっと古い文献で恐縮ですが、第15回石橋湛山賞を受賞した寺島実
郎氏が、雑誌「世界」の2004年12月号に書いた一文をご紹介します。

寺島氏は、原爆投下を決定したトルーマン大統領の意思決定責任の重
さとその決定理由の希薄さを嘆いています。一方、太平洋戦争の開戦
を決定した東条英機首相は、その責任の重さを痛感していたと評価し
ています。

そして東条が、刑死前日に書き残した遺書の中の「日本が大東亜戦争
において誠意を失い東亜民族の真の協力を失った事が敗戦の真因であ
った」という一節を紹介し、<米国との物量の差でもなく、軍事的戦
略戦術でもなく、アジアから真の理解と協力を得られるような展開が
実現できなかったことに敗因を求めている東条の目線は澄んでいる>
と述べています。

それに比べ、アジアの反対を押して靖国参拝を続ける小泉首相の言動
は思慮浅く軽いとして、次のように書いています。

<自問すべきは、例えば東条英機自身が靖国に祀られることを望んだ
であろうかという点である。彼は意思決定責任者として、敗れれば地
獄の覚悟でことに臨んでいたはずであり、自分の合祀が遺書における
言葉として残した「アジアとの真の協力」の障害になることなど拒否
したはずである。指導者とは自らの屍に鞭打たれても歴史を前に進め
る者である。 

中国への短期的配慮で外交技術的に「手打ち」を演じることなど重要
ではない。アジアとの真の相互信頼を醸成するために、日本外交の総
体に筋道の通った理念性を取り戻さねばならない。米国への過剰依存
と過剰期待だけでアジアの信頼は得られないのである。>

三井物産戦略研究所のウェブサイトより
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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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