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戦時中の先生たち

戦時中の国民学校(小学校)は、徹底した軍国主義教育でしたが、それ
を教える先生たちがすべて、ホンネで教えていたかは疑問です。私の
国民学校時代の先生のことをご紹介します。

国民学校3,4年生のときの担任は、まだ独身の男性教師(当時は訓導
と呼ばれていました)でした。やはり軍隊調のスパルタ教育で、時に
は拳骨も見舞われましたが、休日にはハイキングに連れて行ってくれ
るなど、子供好きの先生でした。

ある時、級友数名と下宿に呼ばれたことがありました。そこで先生は、
「内緒やで」と言って、当時すでに禁制だったジャズのレコードをこ
っそりかけてるれました。スポーツマンらしい体格の人でしたが、き
っと軍隊は嫌いで教師になった、音楽や文学が好きな青年だったので
しょう。戦局がさらに厳しくなってから、多分召集を受けられたので
はないかと思いますが、戦後もご健在だったのでしょうか?

5年生のとき、疎開のため郊外の小学校へ転校しました。1学年1学級
という小さな学校で、校長先生がわれわれの学級の担任を兼任してい
ました。なぜ校長が5年生を担任するかといえば、彼の息子が5年生だ
ったからです。

その先生がある時、休み時間の立ち話でしたが、「元寇のとき神風が
吹いたというが、ありゃ台風だったんじゃ」と言ったので、驚きまし
た。“神風”の正体が台風と知って驚いたのではありません。校長先
生ともあろう人が、生徒の前でそういうことを言っていいのかと、驚
いたのです。

いくら「大日本は神国だ」、「天皇陛下は神様だ」と教えられていても、
国民学校高学年くらいになると、教えられるほうも、タテマエとホン
ネは分かっていたのです。元寇のことを国史(日本史)の授業でどう
教えられていたかは、次の当時の教科書「初等科國史 上」の「第五
 鎌倉武士 三 神風」をご覧ください。

http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/just-kokutei-rekishi-kyokasho-genkou.htm

さらに長くなって恐縮ですが、MLへ投稿された

>  朝礼で、「畏れ多くも、天皇陛下におかせられましては……」を
> 連発した校長先生は、終戦後すぐに更迭されました。

との記述で思い出したのが、「私の八月十五日」に寄稿していただい
た、終戦時旧制中学の1年生だった方の文章です。その一部を転載さ
せていただきます。

<教師が「昼に天皇陛下による重大な発表があるので下校しないよう
に」と伝えに来た。なにかひどく緊張した面もちだったように思う。

昼、グランドにラジオが運ばれた。雑音の多いラジオからは、くぐも
った天皇の声は重苦しく、何を言っているのかまるでわからなかった。
放送が終わって国粋主義者の校長が「畏れおおくも上ご一人(天皇)か
らは頑張れとお言葉を賜った。神風は必ず吹く。これからも断固として
戦うのみだ」と拳を振り上げ、興奮した口調で演説をしたので、まさか
戦争に負けたなどとは知ることができなかった。

この校長は「もし負けるようなことがあれば、腹を切ってお詫びする」
というようなことも口走っていた。これは妙なことである。当時、戦争
に負けるなどということを仮定であっても口にすることは許されなかっ
たからだ。>

<戦後、教師達は民主主義を声高に語った。きのうまでの教育を詫び
る教師はいなかった。戦意を鼓舞するようなことを言ってきた教師ほ
ど、態度が激変していた。

その後しばらくしてわかったことは、校長が生徒への配給物資を横流し
をしていたことだった。全校で生徒ストライキがおこり、校長は辞職に
追い込まれた。>

誰も責任をとらなかった
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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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