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映画「火垂るの墓」を観て

遅ればせながら実写映画「火垂るの墓」を、神戸の映画館で観てきま
した。

この物語には、ひとしお思い入れがあります。原作者の野坂昭如氏と
は3歳違いの同世代、彼が空襲時住んでいた神戸市灘区の家と私が空
襲の前年まで住んでいた家とはほど近く、また第二の舞台となった西
宮のニテコ池や回生病院は今の家からも近くて時々散歩で訪れる場所
なので、まったく身近に感じられるからです。

それだけに“実写”映画となると、いろいろ違和感を感じることがあ
ります。例えば神戸っ子の主人公が神戸弁でなく大阪弁をしゃべるな
どです。そういう細かいことはいろいろありますが、まあ全体的には
テレビドラマ版に比べれば、時代考証的にはまずまずと思いました。

しかし中学校の校長室に掲げられていたご真影(天皇皇后の写真)が
失火により焼失するというの話には違和感を禁じ得ませんでした。戦
前・戦中は、学校のご真影は耐火性のある奉安殿か奉安庫に厳重に保
管されており、あのようにむき出しで掲げられ、簡単に焼失するとい
うのはまったく当時では考えられないことです。

たぶんこの映画のために新しく挿入されてたエピソードでしょうが、
当時を知らない人の創作と思います。またご真影を焼失したため、責
任を取って校長が自殺したという実話はいくつかありますが、あのよ
うに世間体を恥じて家中で夜逃げして一家心中してしまうというのは
少しオーバーではないかと感じました。

映画の結末である二人の主人公の最期も、割に淡々と描かれており、
何かあっけない感じがしました。最近は涙腺が老化していますが、涙
ぐむようなことはありませんでした。映画が終わって周りを見回して
も、涙を浮かべているような人は見当たりませんでした。

アニメ版では、兄妹の最期がもっと詳しく、深刻に描かれており、そ
れが涙を誘うのですが、あえてそのようなお涙頂戴的な演出を避けた
のでしょうか? それとも6歳の子役では、しだいに衰弱して死に到
るといった演技は無理だからでしょうか?

結局これは観る前からある程度予想されたことですが、「実写」はアニ
メを超えられなかった、というのが私の独断的な感想です。


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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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