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「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」を読んで

先に各メディアの書評をご紹介しました加藤陽子著「それでも、日本
人は『戦争』を選んだ」(朝日出版社、09年7月)を読みました。珍しく
朝日も産経もともに評価した歴史書ということで、興味を惹かれたせい
でもあります。

この本は中高生を対象に書かれたもので、読みやすい語り口で書かれ
ていますが、中高年にとってもなかなか読み応えがあり、啓発される
内容となっています。

まず序章で、歴史的なものの見方や、単なる暗記物でなく考える学問
としての歴史の面白さを、具体例を挙げながら説いています。

そして日本の過去の戦争―日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満
州事変・日中戦争、太平洋戦争―について解説しています。

といってもいわゆる戦史的な解説でなく、戦争の経緯などはほとんど
出てきません。むしろ、戦争はいかにして起こったか、そして戦後の
社会にどういう影響を及ぼしたかについて、日本はもとより関係各国
の国内事情などを説明しながら、それぞれの立場に立って自ら考えさ
せるように書かれています。

いわば、皇国史観を叩き込んだ戦時中の教科書や、独善的、情緒的な
歴史観で書かれたマンガ本などとはまったく対照的な方法論で書かれ
ています。

ところでこの本は、神奈川県の私立・栄光学園の歴史研究部に所属す
る中一から高二までの生徒17人に対する講義をまとめたものです。あ
る生徒は講義後の感想を次のように述べています。

<歴史をこんなふうに考えたことなかった。いつもとは違う頭の使い
方をした感じがしてクタクタになったけれど、かなり有意義だったと
思います。太平洋戦争については、日本がなぜあんな可能性のない戦
争をしたのか、これまで当時の人たちの感覚が全くわからなかったけ
れど、今回、いろんなデータを知ることで、「この時点の世界を世界
の動きを切り取れば、こんなふうに見えるんだ」とか思ったし、いろ
んな人の考えや文章に触れて、少しだけかつての人の感覚がわかった
ような気がした。>

こういう講義を受けた中高生は本当に幸せだと思います。

私にも、同じ系列の学校の歴史研究部にいる中二の孫がいます。この
本を彼に与えようと思っていましたら、書評を読んだ彼の母親が自分
も読みたいとて、すでに購入していました。

朝日新聞の「売れてる本」欄にも掲載されました。
それでも、日本人は『戦争』を選んだ  [ 著 ] 加藤陽子

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プロフィール

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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