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石油で読み解く「完敗の太平洋戦争」

石油で読み解く

岩間敏「石油で読み解く『完敗の太平洋戦争』」(朝日新書、07年7
月)という本を読みました。太平洋戦争は「石油に始まり、石油で決
まった」というのがこの書の趣旨ですが、その概略は次のとおりです。

(1)太平洋戦争開戦の契機は、米国の「石油禁輸」である。当時の
日本は石油の80%を米国から輸入していた。

(2)米国は第一次大戦前から多くの人口を持つ中国市場の将来性を
見通しており、その権益を狙って、日本に「中国からの撤兵」を要求
し、経済制裁を課してきたのである。

(3)陸軍も、海軍も、石油の需給見通しや日米の国力比較を研究し
ており、その結果は極めて厳しいものであったが、このままジリ貧に
なるより、あえて血路を開くべしという勇ましい論が主流となり、南
方石油を確保する戦略を前提に開戦に踏み切った。

(4)そこでまず緒戦において南方油田を無傷で占領するため、すで
に開戦前から奇襲作戦用の落下傘部隊が編成され、訓練が行われてい
た。同時に採油部隊も編成されていた。

(5)それが成功して、まず南方資源を確保したが、問題はそれを日
本へ運ぶ補給路であった。日本の海上輸送計画はたいへん甘いもので
あったが、米国はすでに開戦前から島国である日本の海上封鎖作戦を
研究しており、輸送船に対する徹底的な攻撃により、南方補給路は寸
断されてしまった。

(6)かくして1945年8月の敗戦時には、日本の石油備蓄は完全に払底
し、国内経済は残り数ヵ月でまったく機能不全に陥る状況であった。

この本を読みますと、戦争はやはり経済的要因で起こるものであり、
「大東亜戦争は、アジアの植民地解放のためだった」などというのは、
いかにキレイゴトの空論であるかがよく解かると思います。

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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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