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映画「南京夢魔」日本語版を観て

昨日ご紹介しました映画「南京夢魔」日本語版をじっくりと観て、驚
きました。

冒頭に「この作品はある一方的な視点から作られたものである」と断
っていますが、南京虐殺肯定の立場から見ても、そのとおりかなり一
方的な誇張と歪曲が感じられます。もう少し史実に忠実かと期待しま
したが、ちょっと期待が甘かったようです。

例えば、日本兵はすべて悪逆非道な「日本鬼子」として描かれていま
すが、これは戦時中われわれが受けた「鬼畜米英」のプロパガンダを
思い起こさせます。

また天皇ヒロヒトをヒットラーのような独裁者として描き、南京大虐
殺も彼の命令によるもののように示唆しています。そしてそれを強調す
るかのように、当時上海派遣軍司令官であった、昭和天皇の叔父にあ
たる朝香宮中将を、虐殺の首謀者として画面に何度も登場させていま
す。

実際に南京攻略の総指揮を取ったのは中支那方面軍司令官である松井
石根大将ですが、映画では天皇が結核療養中の松井に代え朝香宮を総
指揮官に任命し、朝香宮が「捕虜を皆殺しにせよ」との命令を下した
としています。

確かに松井は南京攻略時は病気療養中でしたが、司令官を更迭された
わけでなく、南京陥落直後には総司令官として華々しく入城していま
す。皇族軍人がそれほど実権を持っていたのか、ましてそのような命
令を下したのかは疑問です。

朝香宮については、本隊の南京入城に際し、皇族である彼にもし万一
のことがあってはならないと、先遣隊が城内に残っている便衣兵など
を徹底的に掃討し、その過程で一般市民も巻き込んだ行き過ぎがあっ
たとみるほうがより史実に近いのではないかと思われます。

このような「一方的な視点から」の映画に対抗して、日本国内でも南
京虐殺を否定する視点からの映画が制作されつつあります。こうした
ことでは、まったく不毛な対立が続くばかりです。

先月下旬南京大学で、日中両国の研究者約70人が参加して「南京大虐
殺史料学術シンポジウム」が開かれました。呼び掛け人である張憲文
・南京大学教授は「本物の史料は歴史を明確に語ってくれる」として、
「中国ではこれまで史料に基づく研究が不足していた」とも認めてい
ます。こういう共同研究から、正しい歴史認識が生まれることを期待
したいと思います。

南京虐殺:来月70年 中国、客観的な研究重視 異なる主張、党
も容認
」(毎日、11月27日)




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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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