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恐ろしいのは過去を美化し賛美すること

いつもご紹介しています、海軍兵学校出身の元特攻隊員で、現在キリ
スト教牧師の宗像基氏が、教会の機関紙「バベル」の1月号に、「大
切な事は、過去の歴史をどのように解釈し、総括するかということだ。
日本の政治家たちのしている事は、まず、忘却である。・・・しかし、
忘却はまだよい。恐ろしいのは過去を美化し賛美する事だ」として、
自身の海軍時代を振り返り、次のように書いています。

<私はその回天発射訓練の目標艦の艦長をしたことがあるが、その時
の光景を今も忘れない。潜望鏡を立てて、波を切って走ってくる回天
に絶望を感じたのだ。これではその本体である九三魚雷、自分の使っ
ていた九二魚雷とは違って、航跡の出ない隠密性の高いあの魚雷の特
性は丸つぶれだ、どうしてこんなことを!しかも当たっても当たらな
くても、絶対に助からないという、こんなものは「兵器」ではないと、
空しく見つめていた事を思い出す。このようなことを命じ、若者を死
に追いやるこの軍部の構造とは何なのだ?と。

こうした過去を、あの若者たちを評価するのに便乗して賛美し、正当化
してはならないのだ。確かにあの若者たちは純粋であったし、無欲であ
った、しかし私も含めて、無知であったことも批判せねばならない。>

背中から入ってゆこう
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朝鮮半島に有事は起こるか?

昨日あるテレビのニュースで、朝鮮半島有事の際は、韓国にいる民間
のアメリカ人を日本に待避させられるよう、アメリカが日本政府に要
求する、と報道されたそうです。それを見た人から、はたして朝鮮半
島に有事は起こるのかという質問がありました。

朝鮮半島に有事が起こるとすれば、アメリカが北朝鮮に対しイラクの
ように先制攻撃する場合でしょうが、中間選挙での敗北もあり、ブッ
シュ政権がそういう強硬戦略をとる可能性はまったく消えてしまいま
した。

北朝鮮の脅威をことさらに強調する一部の勢力がありますが、それは
日本の軍事力強化、ひいては核武装を実現せんがためではないでしょ
うか?

これに関して、アメリカの事情に詳しいフリージャーナリストの中岡
望氏の分析をご紹介しましょう。

<もうひとつは、アメリカの北朝鮮に対する認識です。バーンズ国務
次官補が「北朝鮮は直接的な軍事的脅威になっていない」と発言して
いるように、アメリカ政府の北朝鮮に対する姿勢は、イラクやイラン
に対するものとは明らかに異なります。アメリカ政府は「北朝鮮の体
制変換を求めない」と繰り返し発言しています。ですから、イラク問
題と北朝鮮問題の枠組みにはかなりの違いがあるわけです。こうした
点を意識しながら、今後の対応を見極める必要があります。>

<現在、アメリカが真に恐れているのは北朝鮮の核兵器の直接的な軍
事的脅威ではなく、北朝鮮からの核流出によって国際的な“核独占体
制”が崩れることです。また、北朝鮮も核を外交的な切り札として利
用しようとしています。朝鮮半島の非核化、北朝鮮の核開発中止は最
大の優先課題ですが、軍事的脅威を必要以上に強調すべきではないと
思います。>

<アメリカの外交官と話をしたとき、「6カ国協議の場で日本の影響
力はまったくない」と語っていました。安倍政権は拉致問題を最優先
に掲げています。安部政権の誕生の経緯から考えれば仕方のないこと
かもしれません。しかし、そのことによって「圧力と対話」のうち、
「対話」のチャネルを失ってしまったことは間違いありません。交渉
しようにも窓口がないのです。>

<また、日本の対北朝鮮政策の問題は、北朝鮮の脅威ばかりを強調し、
その脅威にどの程度の「蓋然性(プロバビリティ)」があるかを冷静
に分析していないような気がします。脅威論を過剰に煽るのは、メデ
ィアにも問題があります。北朝鮮の国内情勢をもっと戦略的に分析す
ることが必要でしょう。情報の大部分を脱北者の証言に頼っているよ
うでは、正確な分析と政策を打ち出すのは困難でしょう。>

北朝鮮問題を問う:一橋大学学生新聞『一橋新聞』のインタビュー

世界の情勢を冷静に分析せず、マスコミにも煽られて、情緒的なムー
ドに流された結果、亡国への道を突き進んだかつての轍を踏んではな
りません。


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プロフィール

西羽 潔

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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