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富士通と日中経済共生

昨日書きました「トヨタと北東アジア安全保障」について、共感の
ご意見をいただき、ありがとうございました。

別稿のように、経済同友会も「日中両国の友好関係が国際社会の平和
と繁栄に貢献する」とする提言を発表しましたが、同会の代表幹事の
北城恪太郎氏は日本IBM会長、日本経団連会長の奥田碩氏はトヨタ
自動車会長です。

日本の財界を代表する二人の出身会社は、ともにいうまでもなく典型
的な世界企業です。世界各国に市場と生産拠点を持つ、こういう企業
にとって国と国との戦争は大きなマイナスであることは想像に難くあ
りません。もちろん両社とも軍需でも潤うことでしょうが、それ以上
に失うものがはるかに大きいと思います。大企業→軍需→戦争という
単純な見方は、今や古典的と思えます。

今日の産経新聞は、経済同友会の提言について、「賛成多数で可決し
たが、出席した約70人の幹事のうち11人が反対した」と反対者の
数だけを挙げていますが、もちろん財界人の中にも首相の靖国参拝に
賛成の人もいます。

その代表格が、陸軍航空士官学校出身の山本卓眞・富士通名誉会長で
しょう。彼は雑誌「諸君」05年2月号掲載の「財界人よ、靖国に行っ
て頭を冷やせ」という文章で次のように書いています。

<中国こそアジアにおける最大の『戦争勢力』であり、こういう国と
密接不可分な関係を持つことは十分注意する必要がある>

<『東アジア共同体』構想を実現するためにも、日本と中国の関係を
修復しなくてはならない、そのためには小泉首相の靖国参拝を中止す
べきだ…と考える向きもあるでしょうが、とんでもない話>

<『将(小泉)を射んと欲せば先ず馬を射よ』ということで、(中国
が)『馬』に相当する経済界をターゲットにして、『靖国参拝反対』
の合唱をさせようとする>

日本はアジアに目を向けるのかアメリカ一辺倒で終わるのか」から
孫引き

しかし山本氏がかつて社長を務めた富士通は、目下巨大な中国市場へ
の進出に力を入れています。そして富士通総研は中国社会科学院と共
催で、この4月に「日中経済の将来展望-共生への道」というテーマ
で第1回日中経済専門家会議を開いています。その趣旨は、

<近年、日中関係は「政冷経熱」といわれるように、決して良い状況
にあるとはいえない。日中関係が悪化するきっかけは、小泉首相の靖
国神社参拝だったが、それに加え、イデオロギーの違いや領土・地下
資源などの利権問題も複雑に絡み合っている。

 しかし、日中経済はこれまでの30年間通商と直接投資の促進により
相互依存関係が大きく強化され、アジア経済のけん引役である。日本
と中国がアジアのリーダーとして域内の平和と繁栄に貢献しなければ、
アジアに明るい未来はない。重要なのは、日中両国が戦略的な視点か
ら歴史の負の遺産を乗り越え、将来に向けた明るいビジョンを示すこ
とである。>
http://www.fri.fujitsu.com/jp/modules/report/list_04.php?list_id=10566

資本の厳しい利益追求原理の前には、名誉会長の「心の問題」も霞ん
で見えますね。「コンピュータ(クルマ)のために、国を売るのか」
と批判する向きもあるようですが…。

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経済同友会の提言の全文

昨日発表されました経済同友会の提言の全文は、下記サイト(PDF
版)で読むことができます。岡本三夫・広島修道大名誉教授も、「広
島修道大学で中国人留学生を含む200人以上が受講している『ヒロ
シマと平和』という私の担当している平和学の授業で必読の参考文献
にするつもり」と高く評価されています。

今後の日中関係への提言 ―日中両国政府へのメッセージ―」

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プロフィール

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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