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「男たちの大和 / YAMATO」 を観て

Yamato.jpg


遅まきながら、映画「男たちの大和 / YAMATO 」を観てきました。お
およそ想像していたような描き方でした。

さすが6億円もの巨費をかけて実物大のロケセットを作っただけに、
軍国少年時代に観た「ハワイ・マレー沖海戦」とは比べものにならな
い迫力のある戦闘シーンでした。しかし緒戦の真珠湾とは違って、戦
艦大和は負け戦だけに、「血沸き肉踊る」とはいかず、戦争の悲惨さ
を痛感させるものでした。

もっともこの映画は、タイトルに「男たちの」と付けているだけに、
戦う男たちに焦点を当てた画面から「男臭さ」が匂ってくるような感
じがしました。原作者の辺見じゅん氏が描きたかったのは、愛する人
を守るために死を賭して戦うといった「男の美学」ではないかとさえ
思われました。

事実、出演した男優たちは、記者会見での質問に答えて、「愛する人
のために死ねます」と答えています。一方監督の佐藤純彌氏は「違いま
す。本当に愛するものや国を守りたかったら、戦争をしないこと。その
ためにいま何をすべきか考えてください」と述べたそうです。

果たしてこの佐藤監督の思いは観客に通じたでしょうか? さらに言
えば、製作スタッフや営業スタッフにも通じていたのでしょうか? 
営業的にはことさらに「愛する人のために死ぬ」ことが強調されてい
るように感じます。

例えばこの映画の企画発表の時の宣伝文句は、次のようでした。

<桜が狂ったように咲き誇ったあの春の日、"戦争の大義"が何である
かなど知る由もなく、ただ愛する家族を、友を守りたい一心で「水上
特攻」に向かい、若い命を散らしていった男たち。>
http://www.kadokawaharuki.co.jp/cinema/yamato/20040809.html

しかし公開後の公式HPや新聞広告では、なぜかこの中から<"戦争の
大義"が何であるかなど知る由もなく、>の一句が抜けています。
これでこの映画のイメージが変わってくると思われませんか?

http://www.yamato-movie.jp/intro/index.html

先に、「特攻賛美映画なのでしょうか? それとも反戦映画なのでし
ょうか?」という疑問を呈しました。鑑賞後の感想では、観る人によ
って、その先入観によって、どちらともとれるのではないかというの
が正直な感じです。

下記のブログも、「佐藤監督は他のインタビューでも、愛する人を守
るためには戦争をしない、戦争をしないためにはどうすればいいか、
と問いかけています。この映画が、その問題に対する答を示してくれ
ているかどうかは、議論百出だと思われます」と書いています。なお
このブログは、中東のアルジャジーラや英国のガーディアンの映画評
も引用して、なかなか鋭い評論をしていますので、興味のある方はお
読みください。

「男たちの大和は、戦争賛美か反戦平和か」

映画をご覧になった「戦争を知らない世代」の皆さんのご感想をお待
ちしています。
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首相の年頭会見に対する各紙社説

小泉純一郎首相は4日年頭の記者会見で、自身の靖国神社参拝への批
判について「外国政府が心の問題に介入して外交問題にする姿勢は理
解できない」、「一国の首相、国民として戦没者に感謝と敬意をささ
げ、哀悼の念をもって靖国に参拝している」、「日本人からおかしい
とか、いけないという批判が(出ることは)いまだに理解できない」
などと述べました。

これについて、今朝の朝日新聞の社説は「私たちこそ理解できぬ」と
反論しています。

「首相年頭会見 私たちこそ理解できぬ」


また日経新聞も「歴史の問題にけじめを」と、アジアとの共存共栄の
見地から批判しています。

「人口減に克つ(4)アジアと共存共栄の道を築こう」

一方産経新聞は、中韓の対応批判は当然としつつも、日本人からの批
判に対するコメントについては何も論評していません。

「首相年頭会見 中韓の対応批判は当然だ」

国家の品格

藤原正彦著「国家の品格」( 新潮新書)という本がベストセラーだ
そうです。

買うほどの本でないという意見が多いので、本屋で立ち読みをしてき
ました。元日の朝日新聞の社説で、この本に「日中戦争は武士道にも
とる」といったことが書かれているとありましたので、その具体的な
内容や、それでは日米戦争はどう考えているのかを知りたかったから
です。

日中戦争は盧溝橋事件のような卑劣な手段で始め、弱い者いじめだっ
たから、武士道に反する、しかし日露戦争や日米戦争は正当な戦争だ
った、というのがどうも藤原氏のご見解のようです(ほんのつまみ食
い的な立ち読みですから違っているかも知れませんが)。

何か「強きをくじき、弱きを助く」というのが武士道で、その基準で
戦争も判断されているようにとれます。さすがに「論理より情緒」と
言われる“数学者”藤原氏らしいですね。

「論理より情緒」といえば、「言論人、知識人の屁理屈」より「心」
の問題とおっしゃる小泉氏も相通ずるところがあるように思えます。

生まれたときから、「日本は神国」、「天皇陛下は神様」と非論理的、
情緒的な思想を叩き込まれ、その結果あの戦争に巻き込まれていった
身としては、世の中がなんとも心配な方向に行くような気がしてなり
ません。

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プロフィール

Author:西羽 潔

・1933年生まれの軍国少年OB。
・メーリングリスト「戦争を語り継ごうML」主宰。
・ウェブサイト:「戦争を語り継ごう -リンク集-」
・著書:「むかし、みんな軍国少年だった」(共著)

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